私はヴィヴリオが好きだ。

三輪「眠れずにおりますな! 『』*1殿!」
三輪「私もでござる!!」
三輪「今、ヴィオヴリオを想えば、脳漿は澄みわたり、言霊は溢れかえらんばかりで、全く眠ることができませんぞ!!」
三輪「ヴィヴリオに萌えて思い返せば、ありとあらゆることが然るべき理を備えて理解しうる! 私の頭は最高の状態でござる」
三輪「たちどころに五万行を書き綴ってみせよう! さあ! この手枷を解いてくれい」
三輪「いや! このままでもよい! 我が舌よりほとばしる百万言を記されよ!!」



 と言う訳で本日は予定のピーキー伝説Ⅱを変更して、「三輪、ヴィヴリオについて妄言を吐く」をお送りします(モンティ・パイソン調*2)。
 これは、三輪清宗氏の一昨日の愚行に対し、その友人(id:arugha_satoru)が述べた感想を受けて、氏が内なる妄想を暴走させたためのものであり、いわば氏のパトスがどんじゃかどんじゃかアガペーへと変換されている過程と言えましょう。*3なお、冒頭の一幕はネオ・三国志蒼天航路*47巻の蔡邑と王允の獄中での会話を編用したものです。大学者蔡氏のハイテンションぶりをご存じの方なら、三輪氏がどれだけのハイテンションでヴィヴリオを語っているかを実感できるでしょう(あくまでモンティ・パイソン調)。
 では、続いてこの手の作品ではもはや定番と言える、「少佐の演説*5」に参りましょう。なお、以降の内容にはネタバレが含まれるため、ANGEL COREを未プレイの方はお気を付け下さい(しつこくモンティ・パイソン調)。



諸君 私はヴィヴリオが好きだ
諸君 私はヴィヴリオが好きだ
諸君 私はヴィヴリオが大好きだ


軍服姿が好きだ コート姿が好きだ 手術着姿が好きだ あんパン食べてるトコが好きだ
販促イラストが好きだ トレーディングカードが好きだ CDドラマが好きだ 遠野由佳の演技が好きだ 井上先生の書き下ろしが好きだ
研究所内で 図書館で 私室で 廊下で 食堂で 処置室で 吹雪の雪原で 司令室で ヘリの上で マスタースクリーンの向こうで
この地上に存在する ありとあらゆるヴィヴリオグッズ&イベントが大好きだ
図書館で出会ったときの あの突き放したような それでいて何処か期待するような態度が好きだ
可憐な花が蕾を開くように 少しずつ少しずつ心を開いてくれた時など 心がおどる
光子が持ってきた 和洋折衷のあんパンを 無心に頬張る姿が好きだ
甘い物が好きだからと 夜中にわざわざ訪ねてきた君に 焼き菓子を与えた折に笑顔を見た時など 胸がすくような気持ちだった
研究所の地下 緑の淡い光に照らされた 無数のヴィヴリオも好きだ
もう1人のヴィヴリオが 焼き餅でやたらな行動に出た様など 感動すら覚える
二人のヴィヴリオの 鏡あわせになっての掛け合いなどはもうたまらない
片方が真面目で 片方が小悪魔めいているのも最高だ
哀れな境遇の実験体達が わずかばかりに得た知識で 健気にも互いを案じあっている様など 絶頂すら覚える
雪原の中に立つ コートの少女の決然たる瞳が好きだ
必死に守るはずだったもう1人の少女が 自分たちを逃がすために犠牲となるのは とてもとても悲しいものだ
天使の力に目覚めて マスケンヴァル現象を引き起こすのが好きだ
マシーネンゾルダートに追いまわされ ウサギの様に雪原を走り回るのは 屈辱の極みだ
諸君 私はヴィヴリオを 鬼司令官の様なヴィヴリオを望んでいる
諸君 私に付き従うクローン(;´Д`)ハァハァ諸君 君達は一体 何を望んでいる?
更なるヴィヴリオを望むか? 情け容赦のない 魔王の様なヴィヴリオを望むか?
冷徹無比の限りを尽くし 三千世界の天使を殺す アーマゲドンの様な天使大戦を望むか?


ヴィヴリオ!! ヴィヴリオ!! ヴィヴリオ!!


よろしい ならばヴィヴリオ
我々ははち切れんばかりのアガペーを胸に 今まさに天使化せんとする眼鏡萌えだ
だが この30センチ四方足らずのCRTの向こうで 2年間もの間 堪え続けて来た我々に ただのヴィヴリオではもはや足りない!!


司令官たるヴィヴリオを!! 一心不乱のG3司令ヴィヴリオを!!


我らはわずかに一個中隊 充足率30%に満たぬ実験中隊に過ぎない
だが諸君は 百万パトスを1シーンで稼ぎ得る燃えキャラだと 私は信仰している
ならば我らは諸君と私で 総兵力660兆と1人*6の天使軍となる
我々を事象の地平へと追いやり おでこ娘の魅力を忘れている連中を叩き起こそう
ホイシュレッケをけしかけ 集団天使化現象を巻き起こして 思い出させよう
連中に高々度より舞い降りる恐怖の姿を 思い出させてやる
連中に我々の 高らかなるサンクトゥスの音色を思い出させてやる
合衆国に潜む法王には 奴らの洞察では思いもよらぬ秘密がある事を知らしめてやる
天を覆い尽くす天使化した虚空の軍団で ヤシマを燃やし尽くしてやる


カンツェープト・サイベル発動開始 第一天使ザドキエル発現
受肉!! 全量子ワイヤー 全次元間対消滅拘束 解除
「“書物”娘好きより 全“貪る物”へ」
目標 ヤシマ本土 帝都上空!!
天使大戦エンゼル・ギア 状況を開始せよ


征くぞ 諸君



 以上、「少佐の演説」でした。
 続けて「書物占い」、「双児宮ソナタ」などを予定しておりましたが、さすがに時間が来てしまいました。今宵はここまでいたしとう御座います。*7
 *8 
 
 

*1:現在、ふたばちゃんねるで多用される不特定の個人を指し示す表現。「そう言えば、『』よ。あの件はどうなってる?」などと言うように使う。2chにおける「なぁ、1よ」に酷似。

*2:空飛ぶモンティ・パイソン」。1969年からイギリス国営放送で放映されたコメディ番組。コメディの金字塔とも言える作品で、イギリスのみならず世界的にファンを獲得している。

*3:つまりはヴィヴリオについての妄言を突発的に書きたくなったのである。

*4:曹操を主人公に据えた三国志大河作品。中華的世界観と活劇、戦争や政治の表現で新しいムーヴメントを巻き起こした。

*5:『諸君 私は戦争が好きだ』から始まる、平野耕太氏の漫画「ヘルシング」の登場人物「少佐」の名演説。2chなどではこの演説のパロディコピペが一時大流行した。

*6:タルムードによると、1人のユダヤ人が産まれるたびに1万1千人の天使が守護につくと言う。これをユダヤ人ではなく、世界の全人類に拡大解釈。TRPG版設定年代の1999年における現実の地球の総人口が約60億であるため、このようにした。ただし実際には、ゲーム版では未だに戦争継続中であるし、天使の存在もあるので、60億の人口は存在しないと思われる。

*7:1988年の大河ドラマ武田信玄」の毎回ごとのENDメッセージ。信玄の母親役を演じた若尾文子がナレーションと共に務め、当時の流行語となった。

*8:で、こちらがそのヴィヴリオの登場するANGEL COREのCDドラマである。

ドラマCD ANGEL CORE~エンゼル・コア~

ドラマCD ANGEL CORE~エンゼル・コア~

ピーキー伝説

 悪事は急速に走っているらしい(前日の日記参照)。
 昨日の日記も書き終わらぬ刻限、更なる友人のブログ(id:ninjahattari)にて自分のブログのことが書かれているではないか!(デスラー調*1)。
 しかもそこに書かれているのは、私のTRPGにおけるキャラクターのピーキーぶりである。はっはっは、確かに私が自他共に認めるピーキーキャラ・メーカーであることは、言語に絶する勢いであろう(しつこくデスラー調)。
 ここは、私が如何にピーキーなキャラを作ってきたかを、とくと語って聞かせねばなるまい*2(くどいようだがデスラー調)。


 さて、ここで古い順に語ろうとても、私の記憶力などたかが知れており、もう20年以上前の事など覚えてもおれぬ。よって新しい順に語るとしよう。

 さてこの新しい約定の基に産み出された素晴らしいTRPGにおいて、やはり私が一番に語るべきはこのキャラクターだろう。
 その名は「三脇夜宗」*3。イレギュラー/マジシャンである。友人連中に名前を言うだけではっ倒されそうなこのキャラクターは、《絶対先制》で先手を取り、敵を[放心]+[重圧]状態に陥れるバッドステータス攻撃をクリティカル値:6で繰り出す以上の性能を全く持たない。
 ダメージ源ゼロ。
 防御能力、ゼロ。
 支援能力、皆無。
 と三拍子揃った、いやなキャラクターである。
 現在、リビルドしてさらに《ヴォイド》を持って、敵のHA無効化に徹するのもありかなと夢想中。ちなみにほとんど同じデータのボス敵をシナリオで出した所、非常に好評*4であった。
 キャラコンセプトは「地味な実践魔術師」で、華麗な炎熱や酷薄たる氷雪などの目に見えたハイパーパワーではなく、相手の姿を写した鏡を砕いたり、紐の結び目を解くと言ったアクションで戦うキャラクターがプレイしたかったのである。

 それなりのプレイ回数を重ねたアリアンロッドからは、アコライト/サムライとファイター/サムライをエントリー。なんかサムライがやたら多いが気にしない。どっちにしろ、両方ともカタナ持ってないし。
 アコライト/サムライは「刀医」と自らを称するアルテア・シーレント・ローゼンと言うエルダナーン。チェンジリング*5だと主張し、両親はヒューリンであるが。
 《コンバットセンス》でいち早く行動し*6、パーティーの状態回復を敵に割り込んで行うを旨とする。ちなみに素手相当の竹光を所持し、《トルネードブラスト》はこれで使用。曰く「精神の集中を為せば、竹光とて剣より鋭い一撃を放てましょう」。
 
 ファイター/サムライは「テキサス産まれ」*7と称するソニア・トゥルーフェイス。《ストライクバック》を基本戦術とする両手剣使いである。鬼のように《ストライクバック》のレベルだけ上げているので、カウンターは無敵だが自分からの攻撃はからっきしと言うキャラ。
 基本的に自分しか前衛が居ないと言う、非常に限定された環境用に組んだキャラであるため、パーティー人数が多くなる程弱くなると言う不思議な特性を持つ。

 さすがに長くやっているので色々キャラはいるが、最近のお気に入りは八月一日夕梨(ホズミ・ユーリ)。クグツ●=カブトワリ=ハイランダー◎。
 ヤンマーニ系のカブトワリで、《マルチワーク》7+《エイミング》でカードを回し、《封印記憶:フェイク》を組み合わせた攻撃の際に回してきた良カードで達成値を上げるとコンボを持つ。元来は、「サタデーナイトSPでも強い、銃を選ばない達人」をプレイしたいと思って作ったキャラクターである。
 あえて名は秘すが友人の加納殿(http://s03.2log.net/home/therapyear/)曰く「同じ経験点ならもっと強いキャラが作れるだろうに」との事。はっきり言って作った本人もその意見に全面的に同意する。
 ちなみに現在、私が継続的に使っているキャラクターに、全身義体を持たないキャラクターは1人もいない。いいか、メタルはミートより良いんだ。*8

 GMの方が多いのでキャラは少ないが、筆頭は「ゼニス・クラード」なる指揮官。ただしクラスは管制官である−−だって、私的には《感応》の方が使いやすいので……。*9
 元は合衆国の海兵隊指揮官だったが、現在はヴィヴリオの直属というキャラ。て言うか、簡単に言えば種の砂漠の虎*10である。
 《感応》で先手を取り*11、《演説》で味方をパンプすると言うコンボを実装。後に、生身にも関わらず《八重垣》で敵の攻撃を防ぎ、《呪法爆弾》で攻撃すると言う超能力系キャラクターに進化する。*12

 “リベリオン”タカヤ。キュマイラ/ハヌマーンである。
 コンセプトはまんま「スクライドのカズヤをやって見よう」で、元ネタに忠実に「3発殴る」以外の能力を持たないキャラクターを作ってみた。結果として、最後の一撃のダメージは−−経験点8点キャラにも関わらず−−、180点をマークした記憶がある。
 だが、逆に言うと3発しか殴れないのでそれ以外の局面では本当に元ネタ通り、けちょんけちょんにやられてはリザレクトを繰り返すと言う展開に(笑)。
 問題は最後の「抹殺のラストブリット」を放つときには、浸食率が161%オーバーになるのが前提なので、ほぼ確実にロイスを2回振りしなければならない所。だもんでGMの経験点が結果的に減ってしまうため、その点を何とかせねばならんなぁと思案中。

 アイリ・ヴァーベンヴァルト。デクストラ・レクタスである。
 世間と隔絶して暮らしていた錬金術師。外見やら何やらは当初、ブレス・オブ・ファイアブレス オブ ファイアIII(the best)の「モモ」そのままだったが、段々、錬金術の光と闇を語るキャラにシフトして行った。元ネタ通り、大砲と埴輪型クレアータを所持しているが、こちらも基本的に、∴爆破∴3発を撃つ以外の機能はない。
 基本的には錬金術師やマッドサイエンティストのロールプレイを楽しむキャラクターだと言え、そのために他の全てを置いてけぼりにしている。


 とりあえず、まだまだピーキーキャラはあるが、それはネタが尽きたときのために取っておくとしよう。「あのキャラを書けよゴルァ」という友人諸氏は、是非コメントを。
  
  
  

*1:名作宇宙戦艦ヤマトに登場する、第一作目の敵の総大将。偉大なる大ガミラス帝国の総統であり、マゼラン星域と銀河系の1/3を掌中に納めた支配者である。当初、残忍で冷酷非道という設定であったが、後に「炎の中に、サムライを見た。デスラー、それはお前だった」と歌に歌われる程、高潔な人物に様変わりしてしまう。

*2:無論、聞きたくないと言われても語る。デスラー調とはそう言うことだ

*3:ちなみに私の名前は、三輪清宗である。

*4:悲鳴が上がったとも言う。

*5:取り替え子。ケルト圏を発祥とする概念。本来産まれるはずのない目の色や髪の色をした子供が生まれた際、妖精によって子供が取り替えられたのだとしてこう呼んだ。おそらくは不義の子や隔世遺伝に対する、当時なりの解釈と考えられる。ちなみに伝承では取り替え子は忌み子と認識されているが、どうも記録などを見る限り、全てが全て忌まれていた訳ではないようだ。アーサー王伝説のマーリンなどは広義のチェンジリングと言える。

*6:なんかこのコンセプト多いな。

*7:何処だ、それは?

*8:……ごめんなさい。嘘です。二人程、泰山君子が入ってるキャラが居ます。

*9:この辺がピーキーと言われる理由だろう。

*10:アンドリュー・バルトフェルドガンダムSEEDでランバ・ラル的立場を担当した、コーヒーとヨーグルトソースを愛する指揮官。死んだと思われていたが、隻眼隻腕で再登場。主人公たちのバックアップを務めた。

*11:本当にこのコンセプト多いな……。

*12:《八重垣》を絶対結界と言い張り、《呪法爆弾》を式打ちと主張した。

今日読んだ漫画

 はっきり言ってこれがやりたくてブログを始めたような気がする。
 正直、時には単純に感想を垂れ流したいこともある訳である。
 ちなみに内容自体はネタバレを含む可能性が多大にありますので、該当作品を未読の人は出来るだけ読まない方向で1つ。

 よし、ようやくお前たちの真の主人に出会ったな。本当の主人にこれから全力で仕えるのだ!
 これで私の好きな、「主人公側チームに魅力的だった敵方キャラクターが参入する」のフラグが立った訳で。よりこれからに期待の方向。ラローシュのお兄ちゃんは「次号でいい気になる」予告を敢行。汚名挽回は成るだろうか?



 派手さのない刑事物作品だが、原作:矢島正雄人間交差点)と作画:中山昌亮オフィス北極星)のコンビの絶妙さは未だ快調。個人的には今回の「名前も戸籍も何もナシ。だから『ナシさん』なんだよ」のセリフ回しが非常に好きである。

 相変わらずの唐沢なをき節がダメダメで非常に良い。

 「アトランティスの真実を解き明かす者に必要な条件」と言うのはちょっと、何とも言えない気分。確かに欧米人からすると日本人は無神論者だろうが、比較宗教学の見地で言うと、日本人程、信心深い国民も珍しいのだが。
 キリスト教型の宗教のみを取って、信心なる言葉を語るのは難しい。

 ある意味、身につまされる作品。正直、「他人の相談に乗る身を早く廃業しないと、こうなってしまうぞ」と言う未来図に見えてしまう。そう言う要素を抜けば、逆に多くの人に読んで欲しい良作。「ぶっちゃける」と言うのが、人間どれだけ重要かを身に染みて理解できる。

 正直、こういった情けない主人公の話は見ていて腹が立つ人なのだが、何故か読めてしまう辺りは作者の力量か。いつもながら女主人を案じる料理人李三の献身ぶりと、その技量には感服する。初めて作る蛇のスープをああも見事に仕上げるのは素晴らしいの一語だ。

 一見、麻雀漫画なのだが、その実、ほとんど麻雀漫画でないこの作品も、長寿作品の仲間入りを充分果たしたと言えるだろう。今回思ったのは、東京における医薬分業*1の徹底ぶりである。
 休日に歯が痛くなり、歯医者を捜して彷徨うストーリーなのだが、結局は医者が見つかってもそこで処方して貰った薬を出してくれる薬局がない、と言う訳だ。医薬分業の徹底が甘い大阪の人間からすると、やや隔世の感もある。だが同時に、少なくともこのネームにOKを編集が出すくらいに、東京では医薬分業が進んでいると言うことなのだろう。上京したら気をつけようと固く心に刻んだ次第である。

    • 龍−RON−

 いよいよ戦争末期に突入して情勢も悪化の一途をたどる中、今はてい編でホーム・ストーリーを展開中。……の筈なのだが、順風満帆でないのはいつもの村上もとかでかなりほっとする。次第に追いつめられる甘粕にエールを送りたい気分だ。

 ビッグコミックオリジナルという雑誌で、ここ数年ずっと巻末にある作品。どちらかというと人気がない故でなく「トリ」という意味なのだろう。内容はゴルフ漫画なのだが、もしかするとゲームを作ったり小説を書く上で一番参考にしてる作品かも知れない。無論、この雑誌で一番楽しみな作品だ。
 と言うのも、一応は勝負物の漫画である訳だから、ライヴァルとかも出てくる訳なのだけれど、一貫してそれは話のメインではない。話のメインは、どんなライヴァルが出ようが、如何なる困難が立ちはだかろうが、「最大の敵は己」と言う物なのだ。
 主人公沖田圭介が戦う相手は一貫して、自分。
 無論、強大なライヴァルに動揺することはあるが、それよりも何よりも自分の中の影や欲、傲慢さや臆病さとの戦いこそがこの話の骨子であると言える。
 如何なる時も自分の怯懦を許さず、さりとて傲慢にもならず、沈着冷静に己を律して事に望む。それはある意味で梵我一如の境地と言える。そうそう成せる物ではない。しかし、そうした境地に至らねば成せぬ事ごもがこの世にはある。この作品はそうした事態の連続であり、ゴルフという物の面白さを多弁な類似作品のどれよりもよく伝えてくれると思う。
 特に今回は、恋仲の女性が近くにいると言う普通なら舞い上がってしまうような事態にじっと自分を抑え−−いや、抑えているのではなく邪念から自由なのかも知れない−−、また初めて遭遇する、風と雨両方が襲い来るという難局に如何に挑むか、と言う二重の事件が起きている。
 前者は既に克服してきた問題で、むしろ主人公を奮い立たせる要素だが、後者はこれからの展開を期待させる大きな難局だ。次号が待ち遠しい気分になる。
 
 

*1:診療した医院で薬を出さず、処方箋を書いて患者に渡し、処方箋薬局で処方された薬を患者が買うやり方。それまでは医院が製薬会社から買った薬を、院内で患者に販売していたため、患者に無用の投薬を行って差益を水増ししようと言う不正が多くあった。これを是正するために取り入れられた制度。医院と薬局が別の機関であるため、互いに互いを補完、あるいは監視し合う事で不正を防止できるという意図による物。

無謀なる挑戦−−華麗なる失敗

 昨日ブログを設置したばかりだと言うに、「悪事千里を走る」の格言通りにすでに複数人にこのブログの存在は発覚しているようだ。
 もう少し見栄えが良くなってから話そうかと思ったのだが、ブログとはそうした物ではないらしい。


 これは衝撃だ!
 この世に斯様な物があろうとは!
 素晴らしい、この世はまだまだ未知の驚きと神秘に満ち満ちている、と言うことではないか!
 偉大なる海の神カネー*1も照覧あれ。
 死者を送る陽気なフラダンスと、色とりどりの花々*2に慰められているばかりではなく、彼方より来たる様々な存在と虚構が我々を更なる境地へと誘ってくれると言う事実が、聖なるマナ*3の導きによって証明された訳だ。


 具体的には、この日記の存在を知った友人が「水臭いだろぉが、造ったなら教えろやぁ」*4と言って来た訳である。
 で、まぁそこで色々とブログの作り方やら何やか、ブログの構造だの何だのについて聞くことが出来た訳である。


 おお素晴らしい!
 天の神ディヤウス*5も照覧あれ!
 私は新たなる知識を得た。
 この知識は日々の積み重ねの中、新たなヴェーダ*6を体得する契機となろう。
 知こそ、千億カルパ*7をも超えて、自ら栄光の道へと歩み出すための甲冑であり、千万九億の阿修羅を打ち砕く法輪の輝きその物と言って間違いない。


 で、まぁ戯言はともかくとして、そうして友人からスタイルシートの言語書式を貰って、ちょこちょことやってみようと思った訳だ。
 と言うのも、その友人のブログ(id:arugha_satoru)の背景に貼ってあるイラストが羨ましかったからである。
「おお、素晴らしい。このようにして私も、自分のブログの背景にヴィヴリオ*8のイラストが貼りたい物だ」
 と欲をかき、色々と試行錯誤を開始。
 貰った書式をあーでもないこーでもないとこねくり回し、コピペしては削除、コピペしては削除の連続を繰り返したのである。


 しかしそれらの試みは、全て徒労となった。
 所詮、付け焼き刃で成せる仕事ではなかったのである。
 しかも……。
「ぬおわっっっ、ブログの書式が綺麗さっぱり消えてしまったではないくわぁっっっ!!」
 と言う事態に突入するに及び、そも仕事以外にこんな長い時間かけてられねえやと言う至極もっともな理由から中断の運びとなった。
 しかし、結局、消えてしまった書式は自力では直せず、仕方なく初期化。
 果たして、元に戻っているのか、自分ではもはやよく分からない始末である。
 昨日の状態を覚えてる方、「ここが違うでよ」と言うのを見つけたら、ご一報下さいな。

*1:ポリネシア文化圏の海洋神。往々にして各地域で主神として崇められる。

*2:弔いに花を送る習俗は既に類人猿の頃から存在したと言う。特にインド以東の海洋文化圏では、様々な花を振り乱す事によって死者の魂を浄化する。

*3:ポリネシア文化圏でメジャーな、万物に宿る聖なるエネルギーのこと。中華文明圏における、“気”と同質の存在。つまりはあらゆるエネルギーを表現する言葉。ここでは電磁気−−電話の事を指す。

*4:相手は女性なので実際の口調はかなり違う

*5:古代インド・バラモン教の天空神。後に人気がなくなったことから没落。その地位をヴィシュヌなどに奪われる。

*6:賛歌。語源はヴィッド−−「知る」であり、一般には古代の叙事詩や教説を語るインド古代哲学、文学上の詩文、テキストの事。ここでは単純に技法や技術のことを指す

*7:劫。世界の歴史は4つのユガ−−クリタ・ユガ、トレーター・ユガ、ドヴァーパラ・ユガ、カリ・ユガ−−の輪廻で語られ、この栄枯盛衰の4周期がマハーユガと言われる。このマハーユガを1000回重ねた歳月を、カルパと呼ぶのである。1カルパはざっと43億2000万年に相当する。

*8:RUNESOFTソフト発売の18禁ゲーム、「ANGEL CORE」

ドラマCD ANGEL CORE~エンゼル・コア~

ドラマCD ANGEL CORE~エンゼル・コア~

のヒロインの1人。続編、「ANGEL GEAR」では試作兵器部隊の司令官を務める。同名のTRPGが昨年発表されており、非常にお気に入り。

舞-HIME

 火曜日26:05よりテレビ大阪にて放映中の「舞−HIME」を初めて見るの事。
 実は色々な事情から、10月開始分のアニメは一切データを集めてなかったので、とりあえずゲリラ視聴をかましてみた訳だが、本日の深夜アニメではこちらがイチオシであった。
 −−ちなみに初めて見た「蒼穹のファフナー」は、好きテーマではあるのだが既に15話でストーリーについて行けないのが1つ。テーマがあんまりにスタートレック過ぎて、映像で見るのがもう何度目か分からないという理由が2つで、ちと回避傾向。古い物を知りすぎてると、新しい物が素直に楽しめなくなるのだろうか?と、少し自問したり。
 プロデューサーは「スクライド」、音楽は「MADLAX」で制作はサンライズな訳だから、OPアニメの時点でかなり期待していた訳だが、本編に入ってその感じはさらにアップ。
 と言うか、最近、ガジェット物の現代伝奇アクションTRPGを造っていたのだが、その説明に最適な作品が見つかりラッキー!てなもんである。
 調べてみれば、そのスジでは夏前からそれなり以上に話題だったのこと。ここしばらくの不調でその辺のアンテナまで鈍っていたかと思うが、逆に言えば、この突発的感動に出会えたのは幸運かも。



 とりあえず、劇中での山半壊の必殺技と美袋命にハートブレイク。
 特に必殺技の方は、「うん、『〜〜でないと倒せない怪物』と戦うからにはこれくらいの威力がなくてわ!」と非常にご満悦。
 前々から、よく現代退魔物で『〜〜でないと倒せない怪物』とやらが出るたびに思うのは、その『〜〜』の威力が大した物でない事がほとんどで、自分的に納得できないと言う問題である。
 「ラーゼフォン」なんかは充分な火力を持ってたし、「エヴァンゲリオン」なぞは威力が問題ではなく「敵のATフィールドを中和する」という特殊能力で対処していた訳だが、そうでない作品なんぞではどうしても「それなら大口径のロケットランチャーでも持ち出せばいいのでは?」と考えてしまうのだ。


 私の住んでる場所は、公称「大阪で3番目に治安の悪い場所」−−無論、一番治安が悪い場所は、そも大っぴらに言えない−−で、はっきり言って武器の威力だの、暴力だのに関する感覚がどうも他人とずれている。何でも多くの日本に住む人間は、拳銃と言うと別世界の存在に考えがちらしいが、ウチの周りには結構その手の話が転がっているのだ。何せ、ニュースで大阪の暴力団組長が撃たれましたって報道があったとして、大体3割位の確率でその組長はウチの家の近くに住んでいるのである。
 はっきり言って、危険やら武力という物に対する「身近さ」が違う。
 おまけに興味の方向の問題から、諸外国−−特に紛争地のニュースはよく目にするし、留学中はあちらで脱走した軍人を捕らえるために敷かれた包囲網を見物したこともある訳で。


 だもんで、元に戻るが「銃が通じないならロケットを撃ち込め!」と言う火力増大の発想となってしまうのだ。大体、戦車にだって銃は通じないんだから、その意味で銃の通じないモンスターと戦車に大きな違いはない訳だ。
 −−いや、サイズとか隠密性においてより厄介な脅威であることは間違いないのだが。
 幽体であったりエネルギー生命体であったりで、全く近代火器や武器が通じないならまだそれで納得もするのだが、そうでないケースなどは非常に困ったりする。基本的に作劇上の都合だけでそうした「理屈」が終わってしまうからだ。
 だもんで、『〜〜でないと倒せない怪物』が出てくる作品における『〜〜』は、非常に強力な存在であった欲しいというのが、私の我が儘な感想なのである。 

 

ルーツ探し

 でまぁ、私は何かに詰まると自分のルーツを確認に行く癖がある。
 むかぁ〜しに出たさる映画のせいで先祖とか故郷の事ばっかりと思われているが、ルーツというのは色々ある物だ。
 結局、「何で今の自分になったか」と言う理由は全てルーツな訳で、因果(パァカ)における果(カ)に結びつく因(パァ)は全てルーツな訳である。
 バキが母さんオーガに抱き殺されようが、大家さんの娘と枕を交わそうが、幼年期にたらふく熊肉や内臓の塩漬け喰らおうが−−あれは美味そうだった−−、全部、彼の今に繋がるルーツな訳だ。


 私は何かあるとそのルーツ確認に勤しんで、ついには自分の先祖がなにやら変な人間揃いであることを確認し、「ああ、変な人間が産まれるには変な人間と言う『素』があるのだな」としみじみ実感したりもしたが、それは今回の主題ではない。
 ネタがなくなったら、3ヶ月に1回にペースで書いて、読んでる人に「またか」と感想を抱かせる日もあるだろう−−その前に日記に飽きる可能性もある。

「はいどうぞ!」

 で、今回確認した自分のルーツは、中山星香(少女漫画家)の作品、「はいどうぞ!」

である。
 中山星香は現在も月刊プリンセス秋田書店)で「妖精国の騎士」と言うファンタジー作品を連載しており、知ってる人も多いだろう。
 と言うか、この「妖精国の騎士」はファンタジー物をやるなら是非読んで欲しい作品の1つだ。
 −−さすがに最近は連載の引き延ばしを編集部から迫られているのか、少々、冗長のきらいもあるが……。しかし冗長さが作品の質を下げているかと言えばそうでもない。その分、個々のキャラクターの描写にページ数が割けるようになり、エピソードも追加できている点は某少年漫画誌の連載陣とはひと味違う熟練の技巧を感じる。
 大国グラーンの台頭とそれによって変動する世界。そのグラーン台頭の影に見え隠れする、闇の神族の魔の手。亡国の王子と王女たる主人公たちが手にする、伝説の三振りの魔剣。そして何よりも王女ローゼリィの数奇な運命と、その想い人アーサーとのロマンスは、ベスト・ファンタジーの名に相応しい名作である。
 古今東西、多くのTRPGデザイナーがこのようなファンタジーを目指し、芳しい成果を上げられなかった、王道中の王道たる逸品であり、曲がりなりにこれに再現できるのは私見、独善、独りよがりな意見で言うならば、ブレイド・オブ・アルカナローズ・トゥ・ロードくらいだろう。
 はっきり言って読んでない人には是非読んで頂きたい。
 と言うか、分かれ(命令形)。


 また脱線した。
 で、「はいどうぞ!」である。
 最初の発表は1977年であるから、もう27年前の作品な訳だ。
 いわゆるドラえもん型作品の系譜に属しており、平凡な日常的家庭に、非日常的存在が突然やって来て、そこに違和感なく居座り、家族の一員として様々なドラマを展開していくと言うストーリーライン。

 イギリスの田舎に住むエルフィン・マクレイルのママが、二階の空き部屋を有効利用しようと、下手人募集の広告を出したのが物語の発端である。彼女は美少年や美青年好きのミーハーで、そうした下手人を得て目の保養にしようと思っていたのだが、やってきたのはハンチング帽にコートをまとった身長2mの太った直立猫フリードリヒ・フォン・エクタクロムであった。
 さてこの直立猫。外見はさえないが、陽気で饒舌、物知りで器用。本業は作家だが、魔法から料理まで何でもこなすマルチ・タレント。友人も多く、世界最高の魔法使いの少年やら妖精族の王様やらともマブダチ状態。
 無論、そんな直立猫はこの世界の住人ではなく、何処かこの世界とは違う異世界の住人である訳だが、そんなことは全くに気にしない一同。唯一、美形じゃないという理由で彼を毛嫌いするママも、彼の友人たちの見目麗しい様子に下宿を認めるに至る。
 で、不思議大好きな少女エルフィンと、多芸多才で何処かトラブル・メーカーな−−まぁ、結局は自分で収拾する訳だが−−エクタ君を中心に、素敵で陽気なファンタジー・コメディの世界が展開されるのである。

 この作品は最初、3話連載で始まり、5話に増え、10話に増え、結局14話にまで続いて1つの単行本にまとまっている。以降も人気があったためか、短編が何本か書かれ、こちらもコミックスで読むことができる。
 また、作者である中山星香氏にとって使いやすいキャラクターであったためか、サー・エクタクロームことエクタ君は、彼女の様々な作品の随所に登場する。その様は「松本零士の大山トチロー」の如しである−−もっとも、下手を打つと中山作品に登場するエクタ君は、全員同一人物である可能性もある訳だが。

 さて、その当時の私はまだ就学前の子供であった。
 無論ながらこの作品のメインターゲット層ではなかった訳だが、母親が漫画読みであった事もあり、親の読む本は子供も自然読むようになると言う法則に従ってこの作品に触れた訳だ。
 正直、最初にこの作品を読んだ時、私が何を感じたかはもう覚えていないのが本音だ。ただ、家に最初にあった本は私が読みすぎてボロボロになり、今家にあるのはずっと後になって買った第8版だと言うことを考えると、よほど気に入ったのだろう。
 以降、私はもうひとつのお気に入りだった山田ミネコのそれと合わせて

、この中山星香の作品を愛してやまない自分のルーツとして記憶していくことになる。
 花冠の竜の国、空の迷宮、妖精国の騎士……。
空の迷宮 (1) (秋田文庫)

空の迷宮 (1) (秋田文庫)

 それらのファンタジー作品は、私の中における「ファンタジーとはこれだ!」と言う解答と言っても言い。
 それは私の原体験であり、回帰すべき心の故郷、懐かしさという物を芯に味合わせてくれる拠り所なのである。

日記開始

 さて、日記開始。
 とは言え、一念発起した何かがあるのではなく、むしろ自分の考えをまとめるための雑文書き用の何かが欲しかっただけの事。
 あんまり当人自身は面白い事を書けるタイプではないので、エンタメとか考えずに適当に行く。
 天上天下唯我独尊?

 ……違うなぁ。
 こう、もっとデリーシャスとか、ディッッモールト!な表現が欲しい物だが、現行単純に考えをまとめるために、指を走らせて頭空っぽで書いてる訳だからして、ボキャブラリーなんぞ出はせぬわぁ! ツー所なのであるが、こういう所にこそ人間の素の面白さは出るんではないかなぁと思ったりもしたりでもなかったりもするんではないかなぁと、自分会議を行ってみる方向で。

 しかし出た答えは満場一致で「自分の面白い所なんぞはんな所にはない」と言う予想されすぎて「欠伸が出るわ!」と北斗の拳の悪役風に言われそうな結論であり、無駄な自分会議を行ってしまったと呆れてしまう限りであった。